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2010年5/18-6/6 スペイン&ポルトガル旅行(5/28) その1 [出来事]


2010/05/28 その1

00000001.jpg朝、8時にホテルまでラウル・ボベさんが迎えに来てくれ、D.O.Ca.プリオラートのフェレール・ボベに向かって出発。ボベさん、朝一仕事してきたそうです、さすがですねぇ。ラウル・ボベさんはスペインで最も有名なワイナリー、トーレス社のCOO(最高執行責任者)の顔も持ち、今日の昼からトーレス社で重要な会議があるためそちらに行かなくてはならないとのこと、本当に大変そうです。

車中もいろいろ興味深い話ができますますラウル・ボベさんのファンになっちゃいました。 懐かしいファルセットの町を通過、もうすぐ到着です。写真では知っていますがフェレール・ボベのボデガは超カッコイイのです。こんな山奥にこんな凄いボデガをつくってしまうなんてどんだけお金持ちなんでしょう。本当に驚いちゃいますよね。ボデガ到着後、このワインをネゴシエイトするフランク・マッサールさんにバトンタッチ。ラウル・ボベさんとは東京での再会を約束し、別れました。ボデガの事務所にスーツケースなどを置かしてもらいフランク・マッサールさんとまずは畑を見に出発。

00000001.jpgフランス人のフランクさん、91年ソーミュールのソムリエ学校を出た後、ドイツ、イギリスでソムリエに従事。イギリス在住中はマスターソムリエ、マスターオブワイン、2004年世界ソムリエ選手権2位のトップソムリエ。96年にイギリスのソムリエ選手権で優勝。
98年にWSETのディプロムを取得。そして、2000年の4月にスペインに移住、トーレスで働き、そこでラウルさんと知り合い、現在、自分でネゴシアンで活躍、カステル・デンクス、フェレール・ボベの輸出担当も行っている方なのです。はい、凄い方なのです。

フェレール・ボベのパトロンである大富豪のセルジ・フェレール・サラ氏はワイン文化を広げようといろいろなことを行っている方で、バルセロナにもモンビニックという素晴らしいワインバーを持ち、非常にリーズナブルな価格でワインを提供したりしています。フランクさんもボベさんも言っているのですが、このワインの価格は本来ならもう少し高い価格設定になるべきワインですがセルジさんの"できるだけ安く販売したい"という意向でこの価格になっているそうです。本当にコストパフォーマンスは高いですよね。その理由がわかりました。

00000001.jpgこの写真はフェレール・ボベ周辺の航空写真です。どうです、凄いところでしょ。非常に急な斜面に段々畑をつくり葡萄栽培を行っているのです。この段々畑の風景はよく『天国への階段』と呼ばれています。フェレール・ボベは従来のプリオラートワインの様なマッチョで力強く濃いワインとは違う、プリオラートの個性を持ったそして酸が綺麗でエレガントなワイン造りを目指しています。プリオラートでもポレラ村近くの標高の高い冷涼な場所を選び、ガルナッチャをメインにせずカリニェナを主にワイン造りを行っています。ここで使われるカリニェナは樹齢が百年を超える超古樹から収穫される葡萄を使います。

ボベ氏は、『カリニェナは肥沃な土地だと、タンニンの強いワインができるが、やせた土地ではテロワールをきれいに表現する品種だ。プリオラートで最大限にテロワールを表現できる品種をカリニェナと見極め、そうした環境を選ぶことにより、適切に成熟し、ブドウ本来の味わい、酸をしっかりと保ったエレガントで爽やかな赤ワインを造ることができる』とコメントしています。

ちなみに急斜面のプリオラートで栽培に要するコストはリオハなどの約6倍ぐらいのコストがかかるそうです。プリオラートのワインが高いのもちょっと頷けますよね。こうやって航空写真をみると本当に凄いですよね。ほとんどの作業が手作業で行われるのでワイン造りの大変さを想像すると、大事に大事に飲まなければと思いますよね。

素晴らしいワインを提供していただけることに本当に感謝です。
しばらく樹齢の高い葡萄樹などを見学し、ボデガに戻りました。

00000001.jpg

どうです、迫力ある葡萄樹ですよね。樹齢百年を超えるカリニェナです。

00000001.jpgボデガにはロシアから来た見学者の方がたくさんいらしていました。ロシア・マネーはどうなのでしょう、リッチなのかなぁ。なんかお金かかってるよなぁ とすぐにわかるボデガ。この山奥に資材を運ぶだけでも大変で、ヘリコプターでの搬入もしたそうです。

室内も清掃が行き届いている清潔感たっぷりのボデガでここからプリオラートの名品フェレール・ボベが生まれるのです。う~ん、凄い。

ボデガを見学後、フランクさんとテイスティングルームでワインを飲みながら歓談。フランクさん曰く『フェレール・ボベは毎年毎年どんどん進歩している。ワイン・オブ・ザ・イヤーを取った2005年も素晴らしいワインだったが2006、2007とさらに素晴らしいワインができた』とコメントしていました。こんな素晴らしいワインを縁あって扱えることができるようになり、本当に嬉しく思っています。ラウル・ボベさん、フランク・マッサールさんと本当に魅力的な人たちです。ずっとずっとお付き合いできたらと思っております。

そこに次に訪問するテロワール・アル・リミットのドミニク・フーバーが迎えに来てくれました。

次につづく


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