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ティエラ・デル・ギハラル("Tierras de Guijarral") [スペイン]


1年3ヶ月ぶりに訪ねたリベラ・デル・ドゥエロのソリア地区に
ある "Tierras de Guijarral"

その前に "Abadia Retuerta" と "Vega Sicilia" という超豪華な
ワイナリーを訪ねたあとだけに笑いがでてしまうような本当に小さ
なワイナリーであります。

(左からアバディア・レトゥエルタ、ベガ・シシリア、 ティエラ・デル・ギハラル)

今回初めて "Tierras de Guijarral" に来た方は絶句していました・笑。
去年の私と同じように・・・。

 

 

スペインの銘醸地(現在、リオハに次ぐと言われる)リベラ・デル・ドゥエロ
は西側にその多くの有名優良ワイナリーが点在し、東側はマイナー地区
として葡萄はつくるものの、その多くは協同組合などに売却されていました。

この "Tierras de Guijarral" はそのマイナーな東側のソリア地区にあり、
このソリア地区には5つのワイナリーがあり、その一つでがこの
"Tierras de Guijarral" であります。

 


3年前、スペインで一番有名なワイン専門誌のシバリタスでワイナリー・
オブ・ザ・イヤーというビッグ・タイトルをとった生産者はマイナー地区の
ソリアにある ドミニオ・デ・アタウタ でした。

 

 


ドミニオ・デ・アタウタ は私も初めて飲んだ時、その美味しさに驚きました。
そしてその年、私の一番印象に残ったワインとなりました。

 

昨年(2006年)の4月、ベガ・シシリアの帰りに寄った、本当に小さな
ワイナリー、あまりの小ささにもう寄らなくても良いかなぁと思った
ぐらいベガ・シシリアとは差がありました。

お会いすることは約束なので生産者の皆様と会い、そしてすぐに畑
に葡萄を見に行きました。

その畑は荒野にポツン、ポツンとあり車を降りそばに寄ってみまし
た。本当に荒野なんですよ、荒野。

 


そして、葡萄樹を見て驚きましたぁ~~~。。。

 


ぱっと見ただけでわかるぐらい樹齢が恐ろしく古いのです。
 "Tierras de Guijarral" のスタッフに樹齢を聞けば多くが百年を
超しているとのことでした。

また、違う畑を見るために車に乗り移動をすると、なんと隣はドミニオ・
デ・アタウタの畑でした。


ドミニオ・デ・アタウタが大好きなわたしはこの "Tierras de Guijarral"
に非常に興味を持つようになりました。

畑を1時間ぐらい見学した頃には、そこから生まれるワインがどんな
味わいなのかたまらなく興味がわき出ました。


プレハブでつくったようなボトリングラインも持たないワイナリー内で
早速テイスティング。 本当に何もないので驚きました・笑。

 

最初のワインは白ワインで、『えっ、なんでリベラ・デル・ドゥエ
ロで白なの』と驚きました。

名前は『お嬢さん』という言葉がつく、 バルデボニータ という白
ワイン。

 

葡萄品種はアルビーリョ種、はい、初めて聞く名の葡萄でした。
そのアルビーリョ種100%からつくられるスペインでも大変珍しい
ワインと説明を受けました。

この葡萄、通常は赤ワインにほんの少々加え、赤に柔らかさを出す
ための葡萄なんですが、樹齢が高い樹があり、造ってみたら、それ
はそれは美味しいワインが出来たので製品にしたそうです。

テイスティングをし、一緒に行った、当時の サンパウ東京 のシェフ・ソム
リエの櫻井氏もその美味しさに驚いていました。

スペインの白ワインはけっこうシャバシャバしているワインが多い
のですが、このバルデボニータはしっかりしたボディをもつ、ちょ
っとムルソーなんかにも似た美味しさを持っていました。

正直言って、この白ワインには驚きました。
飲んだ全員、この初めて体験する100%アルビーリョのワインに二重
丸の評価をしました。

 

次は比較的若い葡萄樹から穫れた葡萄からつくり出すスタンダード
ワインの ルデレス・オリヒナル2005

 

カラーはとてもしっかりしています。完熟感のある味わい。柔らか
なタンニン、非常にまとまりのあるタンニンで、全体のバランスも
良く、素晴らしい味わいに大満足しました。

後日、この オリヒナル2005 はワイン専門誌シバリタスでベスト・
バイに選ばれました。


そして、上級キュヴェの ルデレス・セレクシオン2004

 

こちらは樹齢が百年以上の樹から穫れる葡萄から作り上げるワイン
で、とても美味しかったオリヒナルが霞んで見えるほど美味しかった。
非常にシルキーで味わい深く、濃いのだけれどその濃さをあま
り感じさせないバランスを持ったワインでした。

正直、心の中では買えるだけ買いたいと思ったワインでした。
まわりのみんなからの『美味しい』と言う声も自然に出ていました。

じつは、
ここに来る前はベガ・シシリアの逸品たちを飲んだあとなんですよ。

 

そして真打ちのスペシャルキュヴェでシングル・ヴィンヤード産の
ルデレス・セロ・エル・クベリーリョ2004

 

今まで飲んだ3本のワインがあまりに素晴らしかったので、どんな
に凄いワインが登場するのか楽しみにしたのですが、それが凄く美
味しいのですが、セレクシオン2004とそんなに大きな差を感じるこ
とは出来ず、価格を見て、これはいらないかなと思いました。

その後も4本のワインをゆっくりテイスティングしまして、一度ホテル
に戻り、 "Tierras de Guijarral" の皆様とディナーを一緒にする
ことになりました。


連れて行っていただいたレストランは豚料理の専門店でした。
はい、美味しかったです。

その席でもう一度、先ほど飲んだ残りのワインとベガ・シシリアか
らもらってきたウニコをはじめとした逸品たちを一緒に飲みました。

 


建物や設備は引けをとりますが、ワインは本当にベガ・シシリアの
逸品たちと比べて飲んでもぜんぜん引けをとりません。
やっぱりその秘密はあの荒野の葡萄のようですね。

 

 

 


そしてもう一度、スペシャルキュヴェの セロ・エル・クベリーリョ2004
を飲んだのですが、テイスティングの時に飲んだものとは別物に変化
していて、その味わいは私個人的にはウニコ1995以上の味わい
と思いました。

テイスティング時では買うつもりはなかったのですが、こんなに美味
しいワインがこの価格ならばと買えるだけ売って欲しいとスタッフの
皆様にお願いしたほどです。


東京に戻り、半年後にちゃんとした製品として来た "Tierras de
Guijarral" のワインたちは ワインバー・エスペルト でも大変人気
のあるワインでお客様に喜ばれました。

そしてますますこのワインたちは現在美味しくなっております。


そして、昨年の12月に "Tierras de Guijarral" にセロ・エル・
クベリーリョのようなポテンシャルの高い小さめな畑からワイナリ
ー和泉屋用にワインをつくってもらえないかとお願いしたところ、
見事OKの連絡をもらい、今年の3月にこのワインをネゴシエイト
してくれたワイン商のロバートが2種類のシングル・ヴィンヤード
産のワインを持ってきてくれました。


3月に一度飲んだのですが、その後のワインの味も確認したいので
今回のスペイン旅行で "Tierras de Guijarral" を訪ね、畑の場所
や葡萄樹の様子を見学し、シングル・ヴィンヤード産ワインをテイ
スティングしてきました。

石が細かく砕けてできた砂地を意味する『ロス・アレナレス』が
凄く気に入ったので瓶詰めをお願いしてきました。



商品化されるのが今からとても楽しみです。
決定ではありませんが、これがラベルの第1候補。

 


そうそう、余談ですが、ベガ・シシリアの醸造責任者ハビエル・
アウサス氏が言っていたのですが、リベラ・デル・ドゥエロの
2004年は最高だったそうです。

なので今、販売している

ルデレス・セレクシオン2004
ルデレス・セロ・エル・クベリーリョ2004

は、最高なわけですね。
まだ未経験の皆様、ぜひお試しあれ・・・・・・。

 

 


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