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2010年5/18-6/6 スペイン&ポルトガル旅行(5/26) [出来事]


2010/05/26

00000001.jpg今日はD.O.ビノス・デ・マドリッドのベルナベレバとD.O.メントリダのヒメネス・ランディへ。朝も少しゆっくり。太ってきたので朝食はなし。ラウル・ペレスが迎えにきてくれベルナベレバに向かい出発。2008年に一度訪問しているけど、ボデガの場所が変わり新しくなっていました。ラウル・ペレスのパートナーのマルク・イサルト・ピノスが出迎えてくれます。ラウルと違いマルクはとても大柄な醸造家です。ラウル曰く『マルクは次期スペインワイン界を背負って立つ男』だそうです。


"LATINTORERIA" のオーナーとマドリッドでワインセミナーなどを行っている京子さんも一緒に来てくれ、まずは樽からのテイスティング。

ここのワイン、樽からのテイスティングはなかなかピンとこないんだよなー。でも製品になって飲むとめちゃめちゃ美味しいんだよなー。ほんと、不思議。

あっ、僕がテイスティング能力が低いだけか。はははっ。

ラウル・ペレスと"LATINTORERIA" のオーナーはバジャドリッドで行われているワイン見本市のイベルワインに行くとのこと。そうかあ、ラウル・ペレスと久しぶりに再会したのは2007年のイベルワインだったなぁ。ラウル~、元気でねー。

ラウルたちを見送ったあとマルクの車で畑の見学。ここの畑も凄いとこにありますね。畑の管理や葡萄の収穫など本当に大変だろうなぁと思います。こういう畑じゃないと良いワインはできないのですかね。

00000001.jpg1時間ぐらい畑を見て、昼食に行こうといざ街中へ。闘牛場の前にあるレストランへ。前菜を食べ、珍しくサラダを食べメイン料理。私はコチニージョ(豚)を選んだのですが隣のH氏はステーキを。写真上に少し写っているワインは決してハーフボトルではありませんからねー。あまりの大きさにびっくりしました。私のコチニージョも小さいのと頼んだのですがぜんぜん小さくありませんでした・笑。スペインの人たちって全部食べちゃうんですかね・・・。


ワインは次ヴィンテージの2008年産を一通り飲みました。今回、辛口の白(ビウラ)とマスカットの甘口白が新たにラインナップに加わりました。2008年も日本に到着する頃はさらに美味しくなっていることでしょう。日本にある、2007年もどんどんどんどん美味しくなってきてますからねえ。
いろんな話をしているとダニエル・ゴメス・ヒメネス・ランディがレストランに登場。 わおっ、びっくり。


昼食終了後みんなでもう一度ベルナベレバへ。まだ飲んでいない樽の試飲と新たなるプロジェクトのワインがあるとか・・・・。

ベルナベレバに到着すると追いかけてくるようにもう1台の車が、中から降りてきたのはフェナビン2009でヒメネス・ランディのブースを手伝っていた醸造家のフェルナンドさんでした。

00000001.jpgみんなでまたまた樽熟庫へ。
ある二つの樽の前でダニエル・ゴメス・ヒメネス・ランディが『実はこの樽は新しいプロジェクトのワインなんだ』と話し始めました。これはダニエルとマルクとフェルナンドが出資しつくった会社が行う『コマンドG(ガルナッチャ)』というプロジェクトワインだそうです。古樹のガルナッチャの畑が購入でき、管理を行い、一昨年からワイン造りが始まったそうです。3人の力作のワインとのこと。テイスティングする前にダニエルが「いくら美味しくてもこのワインは売る予定がないから、これは俺たち3人のお楽しみのワインだから」と笑いながらのコメント。はい、はい、飲ませてと飲んでみると本当に素晴らしいワインでした。『で、ダニエル、いくらなの?』と聞くと、『だから、売り物はないって言ってるでしょ』と・・・・・・悲。
じゃ、そろそろメントリダに行こうと。マルクとフェルナンドとバイバイし、ダニエルの車でメントリダへ。

メントリダまでは1時間半ぐらいのドライブ。まずは畑を見に行こう。カントス・デル・ディアブロとエル・フィン・デル・ムンドの畑も見てもらいたいけどちょっと離れているのでどうするとダニエル、そんなわけで私は非常に興味を持っているセブレロス村にあるエル・レベントン畑をリクエスト。このエル・レベントンがなければダニエルとは知り合っていなかった訳だから僕にとってもとても大切なワインなのだ。

2007年のファーストヴィンテージのエル・レベントンは僕のアミーゴのラウル・ペレスとダニエルのコラボレーションワイン。そのエル・レベントンのテイスティングに行ったのがヒメネス・ランディとのお付き合いのはじまりなのです。その後、スペシャルキュヴェ、そしてバホンディージョ、2010年より全てのワインを扱うことができました。


00000001.jpg山道をずいぶん走り、山腹に車を止め、歩きで上った急斜面の上にそのレベントンの畑がありました。標高が850メートルもあり、『よくこんな場所で葡萄をつくるなあ』と真剣に思いました。めちゃめちゃ効率は悪そうだし、危険だし・・・。
急なところは絶対60度ぐらいありそうなのです。ここで古樹のガルナッチャをビオディナミ農法で栽培し、その葡萄から造られたのがエル・レベントンになります。正直言って、なんでこんな大変なことをするんだろうと思ってしまうほどここでの作業は大変だと思いました。

『まだ、ブルゴーニュの特級畑のような高額で売れないのに、なんでこんな効率の悪い畑でワインをつくるのか』と聞くと、『自分の理想のワインをつくるにはこういった畑じゃないとダメなんだ』ときっぱり言ったダニエルはめちゃめちゃカッコ良かったです。

『力強さや濃さはいらない、エレガント、エレガント、エレガント』、そんなワインをつくりたく、他の畑も多くはここと同じような畑なんだ、とも言っていました。

もちろん作業は本当に大変だけど良いワインをつくると言うことは大変なんだよと、
普段はちょっとおちゃらけているところがあるのでわからなかったのですが、こんなにも情熱を込めてつくっているんだと改めて感動してしまいました。なんかワイン造りに命をかけている、そんな感じすらしました。

00000001.jpg1時間ぐらい畑を見て、ボデガに向け出発。久しぶりのボデガス・ヒメネス・ランディです。ボデガにはダニエルの従兄弟、ホセさんが待っていてくれ、早速テイスティング。ロバート・パーカー氏主宰のザ・ワイン・アドヴォケイトのNo.188はスペイン特集。95ポイント以上の高得点ワイン40アイテムで一番安い価格のワインがヒメネス・ランディのエル・レベントンとカントス・デル・ディアブロでした。これを見てもダニエルの誠実さが本当にわかりますよね。
ボデガでは次ヴィンテージのワインと樽からの試飲をゆっくり時間をかけ行いましたがやっぱりどのワインも大変素晴らしく、こんな凄いワインたちを扱える喜び、そして日本のワイン好きの皆様に紹介できる嬉しさを改めて感じました。

ボデガス・ヒメネス・ランディ 、本当に素晴らしいワインです。


そしてディナーはホセの手料理、決して豪勢な食事ではありませんが心のこもった食事で心温まりました。ダニエルともゆっくりいろいろなことが聞け、大変貴重な時間を過ごせました。

00000001.jpg
レベントンの意味である『破裂』について尋ねると、ダニエルは、たしかに『破裂』という意味もあるがじつは『たゆまぬ
努力』という意味もあるんだ、
『ハルヒコも畑に行ってわかったと思うけど、あの畑で作業をするとはまさにたゆまぬ努力が必要なんだ』と教えてくれました。その話を聞き、なんかジーンときちゃいました。

そして、『EL REVENTON』のO文字が半分黒くなっているよね、よく見てご覧、これはレベントンの畑の斜度を表しているんだよとも教えてくれました。なんか、ダニエルのことどんどん好きになってしまいました。

またダニエルはこんなことも言っていました。
『ワイン造りは儲からない。銀行への返済でほとんどのお金がなくなり、俺たちはまだまだ給料も取れない・笑。でもヒメネス・ランディのワインは多くの人に楽しんでもらいたいからあまり高くしたくないんだ。ワインは芸術品ではなく飲むものだからね』と。

上でも書きましたがダニエルのワインは本当に価格設定が良心的なのです。これだけのワインをつくっていながらこの価格、ダニエルの心意気を本当に感じます。もっともっとダニエルをサポートできたらと思いました。

で、だいぶワインがまわってきて、日本ツアーの話もし、和気藹々になっころ、『ダニエル、話は変わるけどコマンドGは何本売ってくれるの?』と聞くと、『わかった、わかった、ハルヒコならマルクもフェルナンドもOKするだろう。じゃ、100本をハルヒコにまわすよ』と言ってくれました。こんな美味しいワイン、放っておけないですからね。

そんなこんなで楽しい時間はすぐに経ってしまいます。明日は朝、電車でカタロニアに移動、ダニエルとお別れし、ホセにホテルまで送ってもらい就寝。
ボデガス・ヒメネス・ランディ、大好きなボデガです。

明日はラウル・ボベさんに会えるんだ!

 


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Miyako

ベルナベレバやヒメネス・ランディのワインは本当に素晴らしい♪
エノロゴ達のワイン造りの意気込みと愛情がワインに感じられます~♪
by Miyako (2010-08-17 22:18) 

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