Gamay(ガメイ)種の可能性! シャン・ド・クール 2000 [ブルゴーニュ]
ボジョレー地域でつくられる葡萄品種。
ワインは、若い最良の状態の時には軽く、極めてかぐわしい。
近年、ロワール地方でも多くつくられるようになった品種。
ボジョレーの多くがどうしてもフルーティで軽いワインが多いため、全てのボジョレーがそのようなイメージを持たれてしまいます。そして熟成はあまりせず、すぐに飲んでしまわないといけないと思っている方は多いのではないでしょうか。
これはとても残念なことだと私は思っております。
2001年にお邪魔したマルセル・ラピエールのセラーで飲んだ1985年のモルゴンの美味しさ、絶対忘れられないワインの一つです。
わたしが、ボジョレーで一番印象に残っているワインはChateau des Jacques (シャトー・デ・ジャック)、1940年代から素晴らしいワインをリリースしているシャトー・デ・ジャック。私はこのワインを初めて飲んだのはもう一昔以上前で、その頃はサントリーが輸入をしていました。
当時まだブルゴーニュに関する本も少なく、ロバート・パーカー氏の『ブルゴーニュ』が貴重な教科書だったのですが、『しこたま飲んだ』とか『このドメーヌはただ者ではない』などとこのシャトー・デ・ジャックをとびきりのボジョレーをつくり出す生産者として紹介していました。
そんなこともあり、ヴィンテージは覚えていませんが、このシャトー・デ・ジャックのマグナムボトルを購入し、初めて飲んだのですが、このボジョレーは『ガメイという葡萄品種はここまで高い品質になれるんだ』と、感激させてくれたのを今でも覚えています。
今でも、昔のシャトー・デ・ジャックを知っている方に昔話をすると私が感じたようなコメントが帰ってきます。
ガメイの潜在能力って引き出す生産者によってはこんなになるんだと本当に思い、いろいろなワインと飲み比べなんかをしてしまいました。
ドメーヌ・ルロワのニュイ・サン・ジョルジュ・ブドーとも比べたのですが、さすがにこれは太刀打ちできませんでしたね・笑。
ガメイの可能性の上限もこのワインが教えてくれました。
その後、シャトー・デ・ジャックがルイ・ジャドに買収されたことを聞き、当時、ネゴシアンに対してあまり良い印象を持っていなかった私はちょっとショックな出来事でした。
しかし、ブルゴーニュを代表する人物、ピエール・アンリ・ガジェ社長、そして天才醸造家として名高いジャック・ラルディエール氏はこの最高と言われたボジョレーをさらに素晴らしいものへとステップアップさせました。
現在はジャック・ラルディエール氏の右腕、醸造責任者ギョーム・ド・カステルノー氏がさらに良いワインになるよう、日夜努力されています。私はこのワインをきっかけにネゴシアンに対する考え方が変わっていきました。
「Photo:Fumiko.A」
ボジョレーって熟成しないと思っている方って多いですよね。多くの工業製品的につくられているワインは私もあまり熟成はしないのではと思っています。
でも、先ほども書いたように、特別なボジョレーは、話は別です。
シャトー・デ・ジャックも熟成によりとても美味しくなるワインだとロバート・パーカー氏も紹介していました。
シャトー・デ・ジャックはムーラン・ナ・ヴァンに27ヘクタールの自社畑を所有し、中でも際立った特徴をもつ5つの畑は単独で栽培醸造されます。それらの畑には、クロ・デ・ロシュグレ、クロ・デュ・グラン・カルクラン、シャン・ド・クール、ラ・ロッシュ、クロ・デ・トランの名前が付けられています。
今回、ボジョレー地区は素晴らしいワインを産んだ2000年ヴィンテージのシャン・ド・クールがほんの僅かですが購入することができました。
カステルノー氏曰く、この10年で最高のシャン・ド・クール という2000年、先日、複数のインポーターとこのワインを飲みましたが、皆、大絶賛。
その美味しさは久しぶりにガメイの高い可能性を確認できました。
ボジョレー・ムーラン・ナ・ヴァン シャトー・デ・ジャック・シャン・ド・クール2000、この美味しいワインを飲まないことはワイン好きの皆様にとってとても残念なことだと思います。
購入は "こちら"
コメント 0