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TIERRAS EL GUIJARRAL los arenales [スペイン]

TIERRAS EL GUIJARRAL  los arenales

 

〔リベラ・デル・ドゥエロ ソリア地区〕

ポルトガルに流れ込むドゥエロ川に面した葡萄栽培地で現在はリオハに次ぐ銘醸地と言われます。葡萄はテンプラニーリョの亜種であるティント・フィノを75%以上使用すればD.O.認可の条件となります。

1980年代は12のワイナリーしかなかったリベラ・デル・ドゥエロですが、現在では110以上のワイナリーがあると言われます。


東西に長い葡萄栽培地は西側に有名なボデガが沢山あり、東側は忘れ去られた畑でしたがここ数年、一部の優秀なワイナリーの活躍で、東のソリア地区などはもっとも注目される地となりました。

東側にあるソリア地区はまさにひとときまでは地元協同組合に葡萄を販売してきたような地でしたが、それが今となってはとても良い結果に結びついたのです。


葡萄樹が植え替えなどされていなかったため、樹齢が百年を超えるものが沢山この地には残されていました。昼と夜の温度差もとてもあり、じつは素晴らしい葡萄ができる可能性を秘めた土地だったのです。


スペインで最も有名なワイン専門誌 "シバリタス" が、このソリア地区の "ドミニオ・デ・アタウタ" を 『ワイナリー・オブ・ザ・イヤー』 として選んでから、この地は非常に注目されるエリアになりました。


ドミニオ・デ・アタウタ2002 を初めて飲んだ時のインパクトは今でも忘れられません。その年の私のNo.1ワインとなったほどインパクトのあったワインでした。
(※ただいま販売中は "ドミニオ・デ・アタウタ2003" )

 


その翌年、初めてソリア地区に行ってきました。それは荒野で、今まで忘れ去られた地と言われていたことがよく理解できる土地でした。4月に行ったのですが、前日の夜中は零下の温度だったそうです。

その時にお邪魔したのは "ティエラ・エル・ギハラル" という生産者でドミニオ・デ・アタウタと畑をほぼ同じ地域に持つ生産者です。


ここは畑が分散していて小さな畑がいくつもあり、その多くが樹齢百年以上のティント・フィノ(テンプラニーリョの亜種)が植えられています。過去、見たことのない畑の風景で、葡萄樹もさすが百年を超えているだけあって貫禄充分な樹たちでした。

 


しばらく畑を見て、感動したまま、セラーに戻りテイスティング。

 

最初の1杯はなんと白ワインでした。えっ、リベラ・デル・ドゥエロで白ワインなんかつくっているんだとちょっとビックリ。

アルビーリョという聞いたこともない葡萄100%でつくった "バルデ・ボニータ" と言うワイン。アルビーリョは昔、リベラデル・ドゥエロのきつさを和らげるために用いられた葡萄でこの葡萄だけでつくった白ワインは他にはないだろうと言っていました。

テイスティングしてみると、それは素晴らしいワインでちょっとブルゴーニュのムルソーなどのニュアンスも感じるワインですぐに虜となりました。横には先日の "スペインワインチャンピオン" になったSさんも一緒にいて素晴らしいワインだと感想を述べていました。


なぜ、そんなにレアな葡萄でワインをつくったのかを聞くと、樹齢の高い(やはり樹齢百年を超す)アルビーリョがあり、つくってみたらとても美味しかったのでリリースしたとのこと。

はい、その気持ちすごくよくわかります。

 

白ワインの感動も覚めないまま、赤ワインへ。最初は樹齢の若い樹からできる葡萄でつくるルデレス・オリヒナル。こちらも美味しかった。う~ん、果実味、タンニンなど非常にバランスの良いワインで、価格を考えるとお涙ものです。

 

そして、樹齢百年以上の葡萄からつくるルデレス・セレクシオン。これはあれだけ美味しかったオリヒナルですが、格の違いを感じるワインでした。素晴らしいです。素直に『美味しい』という言葉が口から出てしまうような美味しさのワインです。


そして、一番期待したルデレス・セロ・エル・クベリーリョ2004は価格の差ほどセレクシオンとの差を感じなかったのでちょっと消極的に。う~ん、ちょっといらないかもなんて思ったりして。


ネゴシアンのH氏がつきあい程度でもよいから購入してよと言うのでとりあえず良いワインなので36本購入することに。

 


テイスティング終了後、滞在のホテルに戻り、夜、ティエラ・エル・ギハラルのオーナーや醸造家と会食。


ティエラ・エル・ギハラルの前に訪ねた、ベガ・シシリアの珠玉のワインたちも一緒に飲みながら食事をしたのですが、どうしてどうしてベガ・シシリアのワインと比べてもルデレスは本当に遜色ありません。


で、抜栓後4時間ぐらいたったルデレス・セロ・エル・クベリーリョ2004を飲んだのですが、それはそれは大変身しており、スペイン最高のワインの一つ、ウニコの1995年よりも私は美味しく感じ、その変わりように驚き、買えるだけ買いたいと申し出しました。


ティエラ・エル・ギハラルのワインは本当に素晴らしかったです。そして翌年、日本で販売を開始し、多くの皆様から美味しいの声を沢山聞きました。

 

 

ルデレス・セロ・エル・クベリーリョの単一畑の偉大さを知り、ティエラ・エル・ギハラルに次に素晴らしい畑のワインをシングル・ヴィンヤードで詰めてくれと無謀なお願いを!


その翌月、スペインのネゴシアンのロバートさんがシングル・ヴィンヤードのバレルサンプルを日本に持ってきてくれ、信頼できるメンバーでテイスティング。けっこういろいろな意見が飛び交いました。


『ラ・ナシオン』というNo.2の畑と『アレナレス』という畑の二つが候補にあがっているのです。

 

その後、再度スペインに行き、『ラ・ナシオン』と『アレナレス』を最終チェック。ワインの品質自体は『ラ・ナシオン』の方が上だけど、スペインワインのおもしろさという意味では『アレナレス』が上と思ったので最終的に『アレナレス』に決定しました。

アレナレスとは石が細かく砕けてできた砂地と言う意味で、まさにそのアレナレスの土壌にここの葡萄は育っています。

 

 

『ラ・ナシオン』は完成度も非常に高いワインで、とてもエレガントな仕上がりとなっています。なので食事も洗練されたフレンチやモダン・スパニッシュの様なものと相性が良いと思います。


『アレナレス』にした大きな理由は、スペインワインってもっとアバウトな料理に楽しんでいただきたいと思いました。肉を塩胡椒でジュジューと焼いたり、なんか男料理っぽいものと飲むというのが私のスペインワインのイメージなのです。


なので、和泉屋専用のものを詰めてくれるのなら、私のイメージにピッタリな『アレナレス』を選びました。


でも、こっそり『ラ・ナシオン』も5ケースだけですが、分けてもらいました。たぶんアメリカに輸出するので大丈夫とのことでした・笑。


バルデ・ボニータ
ルデレス・オリヒナル
ルデレス・セレクシオン
ルデレス・ロス・アレナレス
ルデレス・ラ・ナシオン
ルデレス・セロ・エル・クベリーリョ

というワイナリー和泉屋お薦めの素晴らしいワインたちが入荷しております。


セレクシオン以上は特に樹齢が百年を超える葡萄樹のものばかりからつくられる逸品です。


生産者に会い、畑を見、時間をかけてこのワインたちの素晴らしさを理解いたしました。皆様も、ぜひ私の大のお気に入りのティエラ・エル・ギハラルのワインでお楽しみください。お飲みになった感想もぜひお聞かせください。


 


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